2025.06.02
梅雨の時期、家のジメジメやカビに悩まされている方も多いのではないでしょうか。 特に注文住宅をご検討中の方は、これから長く暮らす家を、できるだけ快適な空間にしたいですよね。 今回のコラムでは、梅雨でもジメジメしない快適な家づくりのポイントをご紹介します。 注文住宅ならではの工夫を取り入れて、湿気に強い住まいを目指しましょう!
家の湿気やカビ対策としておすすめなのが「自然素材の家」です。
自然素材には優れた調湿機能があり、湿度を適切にコントロールしてくれます。
無垢材、珪藻土、シラス壁などの天然素材は、湿気を吸収・放出しながら、室内を快適な空間に保ってくれます。
例えば、薩摩中霧島壁のシラス壁には、カビの発生を防ぐ働きや、空気中の浮遊微粒子・有害物質を吸着・浄化する力があります。
さらに、VOC(揮発性有機化合物)などの有害物質を放出しないため、家族の健康を守るうえでも安心です。
また、この高い調湿機能により内部結露を防ぎ、木材や壁の劣化を遅らせることができるため、メンテナンス性の高さも魅力的です。
自然素材の家は、長く安心して暮らせる住まいに欠かせない選択肢といえるでしょう。
湿気に強い家づくりでは、使用する素材と同じくらい、「設計段階での対策」が重要です。換気計画や断熱材の選定を適切に行わないと、暮らしていく中で湿気によるストレスが起きやすくなります。
湿気がこもると結露やカビの原因になるため、家全体の通気性を考慮した設計が不可欠になります。
特に窓の配置や換気設備の計画は、湿気を効率よく排出する上で重要なポイントです。
家全体の通気性を高め、計画的に換気設備を導入することで、湿気を効率よく排出できます。空気の流れを良くすることは、住まいの快適性を保つ上でとても大切です。換気が不十分だとカビや臭いの原因になってしまうため、特に浴室など湿気がこもりやすい場所はしっかりと換気計画を立てましょう。
また、高気密住宅では24時間換気システムを取り入れることで、家全体の湿度管理をしやすくなります。さらに、建築地の日当たりや風の通り道も考慮しながら、設計士や工務店と間取りや設備を相談すると、より快適な住まいが実現できます。
梅雨の時期は、湿気だけでなく温度変化も気になる季節。
「適切な断熱材選び」によって、外気の影響を受けにくく、快適な室内環境を保つことができます。
ただし、断熱材は家の間取りやデザインのように見比べることが難しく、完成後は目に見えないため、選ぶのが難しいと感じている方も多いかもしれません。
そこで、代表的な断熱材の種類と、それぞれの特徴をご紹介します。
プラスチックを発泡させて作る断熱材で、たくさんの小さな空気の穴が熱を伝えにくくしています。
代表的なものに「ウレタンフォーム」があり、現場発泡型タイプは隙間なく施工できるため、非常に高い気密性を誇ります。軽くて水に強く、外部からの湿気の侵入を防ぐ特徴があります。
「グラスウール」や「ロックウール」などの無機質系断熱材は、比較的リーズナブルで、耐火性や害虫対策に優れています。
ただし、水分を吸収しやすく、濡れると断熱性能が低下するため、正しい施工技術が必要です。
「セルロースファイバー」や「羊毛断熱材」などは、調湿性に優れ、室内を快適に保ってくれます。
自然素材の家との相性もよく、環境負荷が少ないのも魅力です。
天然素材のため、初期コストがやや高めな点には注意が必要ですが、人体に無害で健康的な室内環境が得られるなど、長期的に見て多くのメリットがあります。
セルロースファイバーは、新聞古紙をリサイクルして生産される環境配慮型の素材で、ホルムアルデヒドやVOCの放散試験では、無垢材と同等の「F☆☆☆☆」レベルの安全性が認められています。
さまざまな太さの繊維が絡み合い空気層を形成するほか、1本1本の繊維内にも空気胞が含まれているため、熱や音を伝えにくく、吸音性にも優れています。
外の騒音を軽減し、静かで落ち着いた住環境を実現できるのも大きな魅力です。
こうした総合的な高性能から、当社ではセルロースファイバーを採用しています。
湿気によるストレスを減らし、家族の健康を守る家づくりには、素材選びと設計がカギを握ります。
新築やリフォームをご検討中の方は、ぜひ「湿気に強い家づくり」を意識してみてください。
宮本工務店一級建築士事務所では、高性能かつ自然素材を活かした住まいをご提案しています。ご家族のライフスタイルに合わせた自由設計で、健康で快適な暮らしを一緒に実現しましょう。