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COLUMN

【解説】|リノベ-ションとリフォームは何が違うの?

2025.10.28

長く住んだ愛着のあるお家、「古くなってきたし、そろそろリフォームを考えようかな…」と考えている方へ。
「せっかく直すなら、もっと暮らしやすく、おしゃれな空間にしたい」と思われる方も多いのではないでしょうか。
そんなときに浮かぶのが、リノベーションリフォーム、どっちが自分に合っているのか?」という疑問。実はこの2つ、似ているようで「目的」や「できること」が大きく異なります。今回のコラムでは、「リノベーションリフォームの違いがよくわからない…」という方に向けて、わかりやすく解説します。

【解説】|リノベ-ションとリフォームは何が違うの?

「リノベーション」「リフォーム」の定義とは?

リフォームとは、一般的に古くなった住まいを"新築に近い状態へ戻す"ための「原状回復工事」のことを指します。
老朽化や劣化によって傷んだ部分を修繕し、"住宅としての機能を回復する"ことが主な目的です。

一方リノベーションとは、既存の建物に大規模工事を行い、"住宅性能や価値を新築時よりも高める"改修を指します。
リフォームが「マイナスをゼロに戻す」工事なのに対し、リノベーションは「ゼロからプラスを生み出す」イメージです。
「デザイン性を高めたい」「ライフスタイルに合った間取りに変えたい」といった要望にも応えられるのが魅力です。

「リノベーション」「リフォーム」あなたに合っているのはどっち?

リフォームとリノベーションには、それぞれ向き・不向きがあります。
今回は「30代で親世帯との二世帯同居を検討している方」を想定し、どちらが適しているかの例をご紹介します。

リフォームが向いている人

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住まいの雰囲気を残しつつ、設備だけ新しくしたい方。

例えば「慣れ親しんだ実家の趣は残しつつ、キッチンやお風呂だけ最新型に入れ替えたい」という方はリフォームがおすすめです。住まいのテイストを大きく変えず、必要な部分だけを快適にできるのがリフォームのメリットです。

最小限の工事で十分な方。

家全体はまだ良好な状態で、水回りなど一部の老朽化が気になる場合は、ピンポイントでのリフォームが最適です。

工事期間や費用をなるべく抑えたい方。

リフォームは部分的な工事が中心のため、短期間かつ比較的安価での施工が可能です。住みながら工事を進められる場合も多く、生活への負担も少なめです。

建物の状態が良好で、大がかりな工事を必要としない場合。

築年数が浅かったり、構造がしっかりしている住宅なら、リフォームで十分な快適性を取り戻せるでしょう。

リフォーム減税などの優遇制度を活用したい方。

一定条件を満たすリフォームでは、固定資産税の減額や所得税控除などの税制優遇が受けられます。小規模な工事でも適用されやすいため、経済的メリットを重視する方にもおすすめです。

リノベーションが向いている人

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自分好みのデザイン・間取りに一新したい方。

壁や天井の位置から見直し、最新設備や理想の内装を取り入れて"快適な暮らし"を実現したい方には、リノベーションがおすすめです。住まいを"自分たちらしく変える"ことができます。

家族構成やライフスタイルの変化に合わせて、間取りを大胆に変えたい方。

二世帯住宅用に空間を分けたり、子ども部屋を増設したりなど、大きな間取り変更はリノベーション向き。リフォームでは難しい構造壁の撤去なども可能です。

「リノベーション」「リフォーム」で"できること"の違いは?

2508_column05.jpgリノベーションとリフォームでは、工事規模や目的が異なるため「実現できる内容」にも違いがあります。

今回は【住宅設備】【間取り】【外観】【断熱性能】【耐震性】の5つの視点から、それぞれどこまで対応が可能かを比較してみましょう。

1. 住宅設備の更新・追加

■リフォームの場合
古くなったキッチン、バスルーム、トイレなどの設備を最新のものに交換可能です。
配置はそのままに、設備機器を新調することで使い勝手を向上させます。

■リノベーションの場合
設備の交換に加え、レイアウト変更や増設も可能です。
たとえば、壁付けキッチンを対面式に変更したり、二世帯用にセカンドキッチンや玄関を新設したりと、配管・配線の見直しを含む柔軟な設計が可能です。

2. 間取り変更の自由度

■リフォームの場合
基本的に大規模な間取り変更は難しく、クロスの張り替えや小規模な間仕切り変更にとどまります。
構造に関わる壁や柱の移動・撤去はリフォームの範囲だと難しいことが多いです。

■リノベーションの場合:
壁や天井を取り払い、空間を一から再設計できます。
不要な壁を撤去してLDKを広くつなげたり、逆に部屋を区切って二世帯それぞれのプライベート空間をつくるなど、理想に沿った大胆なプラン変更が可能です。
玄関や階段の位置変更も対応可能な場合があります。

3. 外観デザインの変更

■リフォームの場合
塗装の塗り直しや外壁材の張り替えなど、基本は"元のデザインを活かす補修"が中心です。
屋根の葺き替えなどによる防水性の強化も含まれますが、建物の形状や印象はほぼそのままになります。

■リノベーションの場合
外観全体のイメージを刷新することができます。
外壁材を一新したり、窓の配置やサイズを変更するなど、ファサード(正面外観)の印象を大きく変えることも可能。
増築や玄関ポーチの新設など、建物のボリュームを変えるケースもあります。

4. 断熱性能の向上

■リフォームの場合
劣化した窓を複層ガラスサッシに交換したり、天井裏や床下に断熱材を追加する部分的な断熱改修が可能です。
断熱リフォーム専用の補助制度を活用し、比較的小規模な工事で光熱費の削減や結露防止につなげることも可能ですが、家全体の断熱性を大きく底上げするのは難しい場合もあります。

■リノベーションの場合
壁・屋根を開けて断熱材を入れ直すほか、窓すべてを複層ガラス+樹脂サッシに交換するなど、住宅全体の高断熱化が可能です。省エネ性・快適性を格段に向上できるため、冬は暖かく、夏は涼しい住まいを実現できます。

5. 耐震補強・構造性能の改善

■リフォームの場合
壁のひび割れ補修や金具での筋交い追加など、比較的小規模な耐震補強工事は可能です。
しかし築年数の古い住宅では現行の耐震基準を満たしていない場合も多く、本格的に耐震性能を高めるには壁量計算に基づく補強設計や基礎補強が必要になることがあります。
その場合、工事規模が大きく費用も嵩むため、単なるリフォームではなく大規模改修扱いになることもあります。耐震診断で指摘された箇所だけ部分補強する方法もありますが、建物全体のバランスを考慮した計画が重要です。

■リノベーションの場合
建物の構造躯体から見直し、耐震性を現在の基準レベルまで引き上げることが可能です。
壁の内部を開けて梁・柱を補強したり、耐力壁を新設して耐震等級を向上させる改修も行われます。
行政の耐震改修補助金の対象となるケースも多く、補強計画によっては工事費の一部助成を受けることも可能です。

リノベーション、リフォーム、どっちが合ってる?と迷ったら...

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リノベーションもリフォームも、目的が違うだけでどちらも「暮らしをよくする」ための手段です。大切なのは、「自分たちは今後どう暮らしたいのか?」を考えること。

今の住まいをもっと快適に、安心に、自分らしく。 そんな願いを叶える一歩として、ぜひリノベーションやリフォームを検討してみてください。

「私の場合はどっちが合ってるの?」と悩んだときは、宮本工務店一級建築士事務所へお気軽にご相談ください。
新築住宅はもちろん、リフォーム・リノベーション事業も展開し、年間500組以上のお客様にご利用いただいています。
新築、リノベーション、リフォーム、お客様それぞれに最適な家づくりを全力でサポートいたします。